交通事故で被害者の治療費や慰謝料の賠償金を決める示談交渉。
交通事故の被害者にとってはケガの治療に専念したいし、いつ完治するかもわからず不安ですよね。
できれば示談交渉は落ち着いて時間をかけて行いたいものですが、相手の保険会社と加害者は早期に成立させたいという思惑があります。
保険会社と加害者が示談交渉を急ぐ理由をご紹介します。

1.保険会社の損失を減らすため
自動車保険は「自賠責保険」と「任意保険」の2重構造になっていますよね。
ケガによる治療費や慰謝料が自賠責保険の上限を超えた場合、超過分は任意保険から支払われる仕組みになっています。
任意保険は民間の保険会社が運用するサービスです。超過分の保険金の支払いが高額になると、その分が損失(損益)となってしまいます。
保険会社は「保険を支払うこと」が使命でありますが、民間企業である以上どうしても利益重視の考えになってしまいます。
示談交渉は一度成立すると、変更することができません。
例えば事故直後は不調がなくとも、ある日突然むち打ちで通院をしなくてはいけないケースもあります。
示談交渉を成立させて、余計な保険金の支払いを阻止する。
これが保険会社が示談を急ぐ理由です。
2.加害者の刑事処分を軽くするため
加害者が示談交渉の成立を急ぐ理由。
それは、刑事罰を軽くするための理由が考えられます。
自動車事故で被害者が負傷した場合、加害者は3つの責任を負わされます。
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この3つの責任の中で、加害者にとって最も重大なのが「刑事処分」。
刑事処分では次の2つのいづれかが科せられることになります。
自動車運転過失致死傷罪
自動車の運転の不注意で人を死傷させた場合、最高7年の懲役、もしくは禁錮や100万円以下の罰金が科せられます。
ただし被害者の傷害が軽いときは、情状により刑を免除することが可能です。
危険運転致死傷罪
アルコールや違法薬物など、法律違反した状態で自動車を運転し人を死傷させた場合、最高15年の懲役、あるいは100万円以下の罰金が科せられます。
危険運転は目に余るスピード違反や信号無視などの違反も適用されることもあります。
情状で刑を免除してもらう
危険致死傷罪は、弁解の余地がないほど加害者に過失があるので重い刑は避けられません。
多くのケースでは「自動車運転過失致死傷罪」が適用されますが、情状により刑を免除することが可能という点が大きなポイントです。
早めに被害者と示談交渉が成立できると、情状が認められる可能性が高くなります。
情状が認められると、略式罰金や起訴猶予で済むためとても重要なのです。
示談交渉の打ち切りに気を付ける

被害者にとっては治療が長引くこともあり、示談交渉はゆっくり落ち着いて行いたいとおもいますよね。
しかし保険会社と加害者は上述の理由で示談交渉を早急に成立させたいという思惑があります。
保険会社も急ぐあまりに「治療費の打ち切り」をほのめかし、脅迫まがいな交渉を仕掛けてくることがあります。
被害者にとっては示談交渉を早急に決着をつけてしまうと以後の治療費や慰謝料が請求できなくなるので簡単に話に乗ってはいけません。
示談交渉で困ったら、可能な限り弁護士へ依頼することをお勧めします。
弁護士へ依頼することで、賠償金の増額も期待できます。
⇒(交通事故)弁護士に示談交渉を依頼すると賠償金が増額できる理由
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