車両保険を契約すると、保険が出る上限額が設定されます。

この上限額は「協定保険価額」と呼ばれており、中古車市場の相場をもとに算出されています。

ただ「協定保険価額」はいわゆる時価額とは少し意味合いが異なります。

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時価額とは?

時価額とは、同じ車種、年式、走行距離、ボディカラーなどの条件で、中古車市場で売られている小売価格を基準として算出されています。

例えば納車時に200万円だった車が5年落ちになると、中古車市場では100万円ほどで売られていますよね。

車の価値は日々下落しています。車の価値もその時々で変動させる必要があるため、時価額が設けられています。

時価額は、オートガイド社が毎月発行 している「オートガイド自動車価格」をもとに算出されています。

月刊誌なので時価額も毎月1回のペースで更新されています。

協定保険価額は一定期間は変動しない

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車両保険の上限額である「協定保険価額」も同じく、時価額をもとに算出されています。

ただし車両保険の契約は年間単位が一般的です。

年単位で保険料を支払うため、常に変動する時価額に対応できない事態になりますよね。

そのため車両保険では、契約期間中に車の価値が下落したとしても、契約時の金額のまま保持するようになっています。

下落に対応できるよう、ある程度「協定保険価額」に幅を持たせて設定されています。

例え急激に価値が下落したとしても補償してくれるのです。

上限金が支払われるのは全損のときだけ

車両保険で上限金が支払われるのは、修理費が「協定保険価額」より上回った時に限られます。

例えば「協定保険価額」が50万円の車が、事故で修理費20万円だとすると、20万円しか支払われません。

仮に修理費が80万円だと、修理費のの方が高くなるので、上限金の50万円が支払われます。

修理費の方が高い場合は、上限金をもらったとしても足りない事態に陥ります。

足りない分は自己負担で修理費を出さなくてはいけないことになります。

「協定保険価額」が低い車ほど不利になる

「協定保険価額」は市場価格をもとに算出されているので、年式の古い車や走行距離が多い車は大幅に価値が下落しますよね。

例えば10年落ちの走行距離10万キロの車だと、数十万円ほどの価値がないことが多いかと思います。

そうすると、「協定保険価額」も数十万円しか設定できないので、あまり保険をかける意味がなくなってきます。